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ハードワークに追われている仕事人間これだけは知っておこう


by mush_k

不安ならば、目先の小さなことを一つ一つ、丁寧にやってみよう

振りはらっても振りはらっても、心には不安の雲が広がってしまう。不安は心を波立たせる。自分でも、心がざわついてきたなあと感じると、とたんに焦りまくり、はっと気がつくと肝心なことをぽっかり忘れ、大失敗してしまうということがよく起こる。

漠然とした不安でさえ、自分を見失わせる大きな要因となる。そんな不安の雲をはらう方法はひとつしかない。不安要因になりそうなものを片っ端から、ていねいに取り除いていくようにすればよいのだ。

ある営業スタッフは、クライアントとのアポイントによく遅れてしまう癖に悩んでいた。遅刻しないように、急げば急ぐほど、企画書はもったのだが、参考図版を入れたDVDを忘れてしまうというような、ちょっとした、でも、かなりのダメージになるミスをしたりする。

そのミスが彼を浮足立たせてしまい、とんでもない失言をしたりするから、ますます、大きな墓穴を掘ってしまう結果となる、というわけだ。そこで、彼は、遅れることを恐れるより以上に、出かける前のチェックに気をつけることにした。そして、会社を出るときに、かならず、相手にも連絡を入れることにもした。

多少、遅れ気味のときは、この段階で、「ただいま、社を出るところです。クルマでむかいますので、交通事情によっては、申し訳ありませんが、すこし遅れることになってしまうかもしれません」と断っておく。すると、あんがい鷹揚(おうよう)に、「わかりました。部長も前のアポがあり、それが終わるのがギリギリだといってましたか
ら、そう伝えると、かえってほっとするかもしれません」などといってもらえることもあることに気づいたという。

もちろん、遅刻を容認するわけではないが、こんなひと言ふだ言が、彼を大いに落ち着かせるようになったことは確かである。小さなことを一つ一つ、手抜きをしないで、丁寧にやっていく。これは、想像以上に自分に自信を与えてくれる。

自信があれば、人はそう簡単に自分を見失ったりせず、堂々と揺るがぬ姿勢を保っていられるものだ。さらにいえば、小さなことをていねいにやっていくと、ミスややり直しがなくなり、結果的に、速く確実にものごとをすすめることができるのである。「慌てるときほど、落ち着いて、丁寧に」。矛盾するようだが、至言(しげん)である。
by mush_k | 2013-12-14 05:50 | しなやかな心を保つ方法